とあるソーシャルワーカーの相談業務奮闘日誌

福岡の施設に勤めるソーシャルワーカーの業務日誌です。医療、介護、福祉他、福岡の施策などについてもまとめていきます。

施設入居時に生活保護受給の方が受けられる恩恵

こんにちは、福岡市内で施設相談員しています♂です。ずいぶん福岡も涼しくなってきました。相談員、ソーシャルワーカーの皆様、お体くれぐれもご自愛されながら今月も一生懸命働きやしょう。


さて今回の記事はまた生活保護関連。うちの施設、住宅型の有料老人ホームですが、生活保護の方もご入居可能な施設となっています。案外対応してくれるところ少ないですよね…


何かしら問題があって転居、退居される場合、出し先に困ってしまうことも多々あります。病院のソーシャルさんなんかになるともっとその苦労があるみたいですね。系列で病院もあるので、そこのソーシャルワーカーさんとよくそんな話もします。


そんな生活保護ですが、施設に入居する際に色々と手続するだけで家具や衣類、施設の敷金などもしっかりと役所さんが面倒見てくれます。つまり、無料でいろいろもらえたりするってことですね。ぼくたちの税金が…笑



というわけで「生活保護受給中の方が受けられる入居時の恩恵」についてまとめていきたいと思います。生活保護対応の施設で働かれている方は是非ご参考下さい。



◆目次






敷金が出る

上限金額はありますが、敷金も生活保護費として支給されます。ここで気をつけておきたいのは、入居前の段階で生活保護受給中であることです。入居後に請求しても支給はありませんので要注意!!特に、あくまで割合的な話にはなりますが、生活保護受給中の方、家族が金銭管理をされている方、どちらの場合もお金に関してはシビアなケースが多いので良く確認もしないまま「敷金は必ず保護費でまかなえます!」なんて言っちゃわない事ですね。

引っ越し代だってもちろん生活保護費で!

自宅から施設に移る場合、家具などの引っ越しが必要になります。ほとんど家財が無い方ならいいかもしれませんが、大体の方がテレビや冷蔵庫、仏壇、タンスなどの大型家具がありますよね。そんな引っ越し代も生活保護費でまかなわれるんですよ…原則として、引っ越し前に保護課に通達する必要がありますし、引っ越し業者さんから出された見積もりなどが必要です。福岡市の場合は業者との癒着を防ぎ公平を保つためにだいたい二社以上の見積もりが必要となります。自治体によってさまざまなので事前に聞いておくと言いですね。ちなみに、気の利いた業者さんだと引っ越し代の中に家財の処分費用なども含めてくれるのでめっちゃいいです。そういうところにお願いするようにしています。

テレビやタンスなどの最低限の生活必需品も購入可能

こちらも引っ越しや入居のタイミングでのみ利用できます。申請書の様式は自治体によって様々ですが、保護課の担当者さんに事前に相談していればしっかりと出ますのでこちらも要チェック。個室でテレビもなくぼけーっと過ごすと認知機能も下がりやすいですし、もらえるものはもらってしまえ的に考えている僕は、入居前テレビなどがない方は必ず申請するようにしています。もちろん、大画面テレビとかまでは出ませんが、貯金等がほぼない方の場合、2万円程度のテレビまでなら購入できるよう。

服がないひとだっている!


「真冬なのに衣類が夏物しかない!しかも生活保護のお金がギリギリで服を買う余裕もない!」なんて方、たまにいらっしゃいますよね。そんな時に便利なのがこの衣類の補助申請。今持っている服などを事細かに報告する必要がありますが、施設入居時など申請できるケースが多いです。100%とはいきませんので、しっかりとケースワーカーさんに確認してみて下さいね!


まとめ

このように、生活保護の方が施設に入所になる場合、さまざまな恩恵が受けられます。なにかと考えさせられる部分も多いですが、その方の生活を守り、生活の質を向上させるには制度の活用は必須です。ソーシャルワーカーの皆さん、施設相談員の皆さん、私情は殺してその方のために制度を活用しましょう。



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