とあるソーシャルワーカーの相談業務奮闘日誌

福岡の施設に勤めるソーシャルワーカーの業務日誌です。医療、介護、福祉他、福岡の施策などについてもまとめていきます。

2018年10月から生活保護費が最大5%引き下げへ!本人、家族への説明をしっかりと

こんにちは、久しぶりに更新します、福岡の介護施設ソーシャルワーカーしています♂です。


先日衝撃的なニュースを見かけました。ワーカーさん、特に生活保護の方を受け入れている病院施設に所属されている方は気にかかったのではないでしょうか?


来年(2018年)10月から生活保護費、中でも食費や光熱費にあたる「生活扶助費の引き下げ」が決まったニュース。




施設名は明かせませんが、ぼくが所属している施設も生活保護の方を受け入れています。特に病院に勤めているソーシャルさんからは「いつも助かります〜」なんて言われますが、現場からはいい顔されません 笑


まあ、何かしらの事情がない限り生活保護にならないわけですから、現場の声もごもっとも。利用者さん同士の揉め事やその他トラブルなど起きた際、偏見ぽくて申し訳ないですが「ああ〜◯◯さん(保護受給中)やっぱりか」なんて思うこともあるわけです。


さてさて、そんな中決まった保護費の引き下げ。ワーカーとして大事なことは うまく本人・家族に伝えること でしょう。本来保護課の担当さんがやるべきことなんでしょうけど、穏便に話を済ませるとなると相談員から話した方が確実に丸く話が収まります。


まだ実際に伝え始めてはいませんが、どのように伝えようかと考えている作戦を3つまとめます。







【目次】



作戦1:言い出すタイミングは年明けを狙う



個人的に、このニュースのお話は年明けにしようかと思っています。年末はなにかとイベントやお楽しみ会、クリスマス会など多い時期ですし、各所でインフルエンザが流行しだしたりとなにかとバタつきますもんね。


ぼくは年明け、1月中旬ほどにこのお話をしようかと思っています。その理由は下記の3つです。

  1. 年が変わったので制度の変更があった、など話を持って行きやすい
  2. 新しいことを伝えやすい
  3. 新年明けて心が平穏になる人が多い

まあ、こう考えてみると逃げの一手ですよねw こちらも余計なストレスは受けたくありませんので、まあ自己防衛のためにも良いかと。

作戦2:新年明けてのお金の話と合わせて引き下げを切り出す





生活保護を受けている方でも家族や知人が金銭管理をされている方もいます。その場合、施設職員として金銭面に関わる必要がないのである意味楽です。


んが、生活保護を受けている利用者の中には施設で金銭管理を行なっている人もいます。保護費や年金が入ってくるのを確認し、施設利用料や自費のサービス分、その他お買い物の際の金銭管理など、案外大変。


基本的に、施設で金銭管理をしている人優先でお話を持ちかけます。「◯◯さん、明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。今年のお小遣いやお金のことについてもお話しないとですね。ところで◯◯さん、去年末に制度が変わって〜」みたいな感じになりそうな予感。

作戦3:「なんでもらえる金が減るとね!!」ってごねられた時の対策として



もらえるお金が増えるなら誰も文句は言いませんが、今回は減額のお話。確実に文句言ってくる利用者がいます。


さてそんな時にどう対応するか?


ワーカーとして結構大事ですよね。正解があるわけではありませんが、ぼくは下記に気をつけて対応をします。


Aさん「なんで保護費が下がるとや!!ワシは納得いかんぞ、役所に行ったる!」


ぼく「Aさん、お気持ちよく分かります。ねえ、こっちの確認もとらず一方的にもらえるお金が下がるなんて腹が立ちますよね!」


Aさん「そりゃそうや!ここ(施設)の金もたいそう払って数千円のお小遣いで我慢しとるのに、また下がるっていうんか」


ぼく「そうなんですよ…こればっかりはお国の決定なのでぼくではなんとも。ただ◯◯さん、なるべくお小遣い減らさなくていいように、できる範囲でぼくも努力します」


Aさん「小遣いは減らんとか?」


ぼく「減らないと確約はできませんが、一緒に色々考えてみません?例えば、Aさん、全然使ってない携帯代で毎月3000円もかかっとるんですよ。これ勿体無くないですか?」



といったような問答になりそうだなぁと。ポイントは、のっけから「国が決めたことだからしょうがない」的なことを言わずに、利用者の不満や怒りに共感してあげることだと思います。このワンクッションがあるかないかで、ずいぶん以降のコミュニケーションが変わるはずです。



まとめ


医療福祉介護は制度の変更にモロに影響を受ける業界です。制度の変更があったことを知ることはもちろん、それをうまく咀嚼(そしゃく)して、本人ご家族に伝えるのもソーシャルワーカー・相談員の大事な勤めですよね。


今回の制度変更による皆さんが経験した面白い話などありましたら是非気軽にコメントしてくださいね( ^ω^ )


それでは。


生活保護関連記事です。常日頃感じている葛藤をまとめました。
生保対応の施設相談員さん、病院内で生保の方と対峙しないといけないソーシャルワーカーさん、是非ご覧ください。


fukuokasocialworker.hatenablog.com