とあるソーシャルワーカーの相談業務奮闘日誌

福岡の施設に勤めるソーシャルワーカーの業務日誌です。医療、介護、福祉他、福岡の施策などについてもまとめていきます。

フェイスシートの情報、鵜呑みにしてませんか?

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こんにちは、福岡市内の老人ホームでソーシャルワーカー・相談員やってる♂です。

 

つい先日、病院で開催された退院前カンファレンスでのことです。

 

 

◆目次

 

 

 

ボク「◯◯さんってわくすりのアレルギーはございませんか?」

 

担当看護師「はい、ございません」

 

ボク「わかりました、ありがとうございます」

 

 

あるあるなやりとりですよね。利用者さんの命に関わることです。薬だけでなく、食品アレルギーの有無を知っておくのは当然のこと。

 

 

カンファレンスが終わり無事に施設に入居。居室に荷物を運び込み、施設看護師が挨拶に向かいます。

 

 

看護師「◯◯さん、はじめまして、看護師の△△です」

 

利用者「はじめまして。これからお世話になるなぁ。どうぞよろしく」

 

看護師「こちらこそ!早速ですが◯◯さん、お身体の状態についてお聞かせください。…。ありがとうございます。それでは◯◯さん、最後に、今までに食べ物とかお薬とかでアレルギーが出たりとか体に異常が出たりとか、ございます?」

 

利用者「おお、あるある。10年前くらいやったかな、薬飲んで発疹が出てきてな、往生したもんやわ」

 

看護師・ボク「え?」

 

 

これもあるあるなのかもしれません(笑)病院や施設、在宅からご入居になられる際、先方から送られてくるフェイスシートの情報や申し送り事項が足りていない、またはそもそも間違っていること。

 

 

まだ施設相談員として働き出して1年ほどのペーペーですが、こういった事例が2回ありました。一発目はまさかの聞いてないよ疥癬。この時はさすがに肝を冷やしました。詳しくは下記記事をご覧ください。

 

 

 

fukuokasocialworker.hatenablog.com

 

 

 

情報の核心はどこに?

 

 

 

今回もたまたま看護師とのご挨拶時に発覚したのでよかったものの、これが知らないままサービスの提供がはじまって新しいお薬が処方されて謎の発疹発生→救急搬送なんてなってた可能性もあるわけですからね。

 

施設の稼働を上げろと言われますから、それとなく営業活動はやるんですけど、その利用者さんの情報を仕入れるのはソーシャルワーカー、相談員が行うケースがほとんど。それを現場にうまく伝えないといけない、さらには相手先のソーシャルや医療関係者から情報を仕入れないといけない。

 

 

今まで感じた情報過誤のあるあるパターンは下記の通りです。

 

 

  1. 本人と家族が言っていることがちがう
  2. 本人と家族は同じことを言っているが看護師との言い分がちがう
  3. 看護師と担当ソーシャルの言い分がちがう
  4. 看護師と担当ソーシャルの言い分は一致しているが本人と家族の言い分がちがう
  5. 医師とソーシャルの言い分がちがう

 

これが看護師、ソーシャル、医師に限定されるわけでなく、PT、OT、ST、介護士などでも起こり得るからタチが悪いですよね。

 

 

 

 

 

 

鵜呑みにしない、のも技術...かも?

 

 

性格的に猜疑心が強いぼくは、特に命に関わるような重要な情報に関しては、2者、3者以上が共通の見解を示してはじめて「真実に近いであろう」という理解をするよう心掛けています。

 

 

なかなか難しいところではありますが、正しい情報を仕入れて正しく伝えるのはソーシャル相談員の基本的な仕事ですもんね。身寄りがない方になると難しさもあるかもしれませんがうまく社会資源を利用して正しい情報を得ねばなりません。

 

 

「話が違うよ...」は、現場との確執を生みますし、関係に亀裂が入るキッカケにもなり得ます。

 

 

まとめ

 

 

正しい情報を仕入れるためには、なにもかも鵜呑みにするのではなく、少しばかりの猜疑心を持って情報に働きかける必要があるかもしれませんね。大変だぁ 笑